昨日も明日も暇

日本語弱者が頑張って文字を書いた

5.6

 

5月21日

ドリンクカウンターから見た推しの姿や、推しと一緒にビールを飲んだことなどを思い出し、バイト中にも関わらず少し泣いた

推しがステージから降りようと世界は続いてしまうことは当たり前であり、
自分にとってかけがえのないものが唐突になくなってしまっても何だかんだ生きられてしまい、気がつけばその状態に慣れてしまう、ということは三島由紀夫が「真夏の死」で描いている

それでも辛いものは辛い

 

5月22日

クチュくんはヨダレと舌が出ていた

学校に行き、友達とベンチでぼーっとしたり、カレーを食べて散歩をしたりなどした
各停に揺られ帰る道中、世界が青くなった
私はよく「世界が青い」と言うのだが、これは夕方、目の前が深い青に包まれる少し前の淡い水色〜淡い青に包まれる時のことを意味している
すべての輪郭がはっきりと見えるが、どこか優しくて柔らかい
また、街灯や窓の光など人工の光も相まって、1日のうちで最も美しい時間帯なのではないかと思う
今日は17時半〜18時半そこらがその時間帯だったと記憶している
そんな青い世界を車窓から眺めながら、私の推しにもこの景色を見られるだけの時間の余裕がありますようにと願った
5分でいい、せめて一目、外を見やる時間があってほしい

ビールを飲みながら帰り、部屋でぼーっとしていたら色々と考えてしまった

酔いが醒めた頃、リビングに降りて猫を撫でながら母と話した
クチュくんの顔の形が変わり始めたら安楽死させよう、という結論に達した
安楽死させに病院に連れて行く時、私たちは何を思うだろう
また、飼い主に見守られる中とはいえ、大嫌いな病院で死ぬのはどのような気持ちだろう
最後に見るものは何だろう、飼い主の泣き顔なのだろうか、それとも大嫌いな病院の壁だろうか、病院の先生の顔だろうか、そもそも最後の日まで目は見えているのだろうか

お別れって何だろう

何故私の猫は癌になり、何故私の推しはステージから降りなければならないのだろう

一体、何があって「次のライブまであと11日もあるよ!長いな〜〜〜!」って言った10分後に「最後の日まで11日しかないの?」って言うことになったんだろうか

推しは、ちゃんと寝られてるだろうか、ご飯を食べられてるだろうか?元気だろうか
何故彼は自分が幸せになるための選択をしたのに、ただそれだけなのにこんなに大事になってしまったんだろう

 

4

5月20日

21時3分 世界で1番大好きな推しがバンドを脱退する、との報せを受けた


9時40分 起床
前日の私は、推しへの気持ちを高まらせてしまっていたので「朝起きて初めて耳に入れる音は推しのベースの音がいい」と思いつき、アラームを推しがイントロを弾いている曲にしていたらしい

クチュくんに会いにリビングに降りた
クチュくんは鼻血もヨダレも舌も出していなかったし、目が合った

「ロック」Tシャツに腕を通した
向後さんがこのTシャツを見るたびに「ロックじゃん笑、いいね笑」って言ってくれたなあ、と1年前の懐古をした

12時30分 フェスの無銭ステージにSANABAGUN.が出ると聞いて友達と横浜に行った
やっぱりサナバは格好良かったし、サナバの遼さんはスーパースター感が強くて本当に格好良かった

16時そこら オタクの友達と沸き散らかしたり、たまたま遭遇したアリちゃんや翔一さんたちとヘラヘラしたりなどした
どんな流れでそうなったかは忘れたが、「JETPACKという曲でメンバーのみなさんが客に拍手を促している中、1人だけドヤ顔で拳で彼の胸a.k.a. body and soulを叩くベーシスト」の真似を4月23日版、30日版、5月19日版の3パターン披露した

オタク友達と海を見たり、ご飯を食べたりした

ご飯を食べながらスロットル懐古が始まり、それぞれが持つメンバーの愛しい写真のAirDrop大会が始まった
良地さんのベースのストラップ、シートベルトみたいだよねえ〜〜って話をしたら唐突にオタク友達が「シートベルみがある」と謎の言語を発していた
色々な時期の懐古をした
推しの名前のスタンプがあり、購入を真剣に検討した
スロットルへの愛が深まった

20時ちょい過ぎ 解散
解散する時にはスロットルのMCでのメンバー紹介の際、誰よりも可愛いベーシストによる「ん〜〜っピース!!!!」の真似をした
家が一駅しか変わらないオタク友達と2人で電車に揺られた
電車の中で、今日得たスロットルメンバーの愛しい写真を眺めて沸いたり、今日のサナバの話をしたりして楽しい時間を過ごしていた

21時3分 オタク友達のグループラインが動いた
スロットルのツイート通知が来ていた
「スロットルからの大切なお知らせ」と題されたものであった
スロットルからの重大告知は重大でないことが多い、特に遼さん周辺の重大告知が。
「遼さん単体のホームページを作りました」「遼さんが坊主になりました」そんなもん
オタク友達の間では「大切なお知らせ」系はネタになりつつあった
「次は誰が坊主にするんだよ〜〜(☝ ՞ਊ ՞)☝」くらいのもの

21時3分 世界で1番大好きなベーシストの脱退の報せを受けた

隣に座っていた友達は肩を抱いてくれたが、私は泣けなかった
公式サイトを開き、彼が脱退すること、5月31日が最後のライブになること、その代わり2人増えることを確認した
スクロールすると彼らのコメントまであり、読もうとしたら友達に「今は見ない方がいい」と言われた
友達は泣いていた
暫くは見ずに放置をしていたが、やはり読みたくなったので読んだ
幸か不幸か、推し、つまり良地さんによるコメントは本当に素敵だった。最後なのに素敵だった。
彼の頭の良さ、力強さ、優しさ、人柄がよく表れている文章だった。
そして辛いほど、彼の声でその文章が再生されてしまった。
その文章を読むことで、更に好きになってしまった。11日後にはお別れをするのに。
脱退についての他のメンバーからのコメントも読んだ。泣けなかった。
脱退の報せを受けて初めに口にした言葉は、「今か〜〜」だったと思う
また、初めに頭に浮かんだことは、良地さん、昨日は寝られたのかなあ、辛かったかなあ、今はご飯食べられてるのかなあ、だった
あとは遼さんのコメントを見て「良地さんが内緒にしてるんだから先生やってること言うなよ!!いつもバラすのは遼くんだよ!!」と軽口を叩いた

最寄駅に着き、2人で降りて6月23日のサナバのワンマンのチケットの発券をした
ステージの上の推しが一般男性に戻ろうが、世界中のライブハウスで音は鳴るし、新宿駅東南口でストリートライブをするバンドマンもいる

友達と別れ、1人になってしまった

家に帰ってクチュくんに会った
クチュくんは階段を駆け上り、駆け下りていたし、目も見えていたし、鼻血もヨダレも舌も出していなかった
母親によると、今日はドライフードも食べたらしい
失明が急に治った日のように、鼻だか口だかにある癌も急になくなったのかなあ、と思ったし思いたい
同じように、推しの脱退も嘘だと思いたい

たしかに、脱退は一種の門出であるし、
彼の意思による脱退なので、それを「嘘だと思いたい」と言ってしまうのはあまり良いことではないのだと思う

また、新体制についても発表されているのだから新体制を楽しみに待ち、「新しいステップに立ったんだね!彼らは未来を見ているね、行こう、最後まで!」と言うことが模範解答なのではないかとも思えてくる

しかし物事はそう簡単には進んでくれない
良地さんがステージからいなくなってしまうのが本当に嫌で仕方がないのだから

私が初めてスロットルのライブを見たのは2015年12月31日だった
その日に「良地さんは昼間、先生をやっている」とMCで聞いた(これについては箝口令を敷かれ大晦日に来た人だけの秘密、のような空気になった が脱退についての遼さんからのコメントに書いてあったのでもう言ってしまう)り、
その後、スロットルが5人で出なくても許されるようなイベントや、出演の有無をバンド単位ではなく演者一人一人の意思に任されているようなイベント(伝わるだろうか?このニュアンス)にほとんど良地さんが出ないことに気付いたりして、この人はいつかはステージから降りてしまうんだろうなあ、辞めてしまうんだろうなあ、と漠然とした有限性を根底に抱きながらライブに通っていた
ワンマンに良地さんがいないこともあった
残されたメンバーは「元気出せ良地!」とその場にいない良地さんの名前を叫び、ファンも同様に叫んでいた
私はそれを眺めながら、いつか良地さんは辞めてしまうだろうし、この景色に今のうちに慣れておかなきゃいけないなあと思ったりもした
ちなみにその日の記憶はそれしかない

年明けも怖かった
教員に昇進やらなんやらの通達がいつ来るか分からなかったが、担任の先生とやらになったらバンド活動をやるには厳しいものがあるだろうなあと思っていたので、その通達が来たらスロットルを辞めるのだろうと思い、1月から4月が始まるまでずっとヒヤヒヤしていた
4月を迎え、笑顔でステージに立つ良地さんを見て、今年いっぱいは大丈夫なんだなあと勝手に安心した

それで、今かあ。

良地さん、辞める決断をするの辛かっただろうなあ
みんなに言う時も辛かっただろうなあ
お腹も身体も弱いから体調崩したりしたんだろうなあ
今日は眠れてるだろうか、昨日は眠れたのだろうか
ご飯は食べたかなあ
良地さん、ありがとうより先にごめんなあが出る(そういうところも好き)し、最後の日も謝っちゃうのかなあ、嫌だなあ、喜劇屋さんの異名を持つ良地さんのオタクをやってるんだし、爆笑しながら送り出さなきゃなあと堅く誓った
良地さんには誰よりも幸せになってもらいたい
本当に幸せになってもらいたい
良地さんが笑うとつられて笑っちゃうくらい、こっちまで多幸感に包まれてしまう、それくらい良地さんの笑顔っていうのはすごいんだから
パァア!!って音がするくらい、顔から光が出るんじゃないかってくらいの笑顔なんだから

残されたメンバーの4人も辛いよなあ、想像も出来ないくらい辛いよなあ
私より前にスロットルを追いかけ始めた人たちはもっと辛いんだろうなあ

ある日を境に大好きな人がステージからいなくなることがどんなものなのか想像がつかない
大好きな人の代わりに知らない人がベースを弾いている風景も想像がつかない
私はどこで新しいスロットルのライブを見るのだろうか
下手(いつも良地さんがいるところ)にずっと張り付いていたので、いなくなってしまったらどこに立っていいのか分からない
猫の死を想像出来ないのと同じくらいに分からない
ただ、漠然と「辛いだろうなあ」としか思えない
これだけ長々と述べているが実感は湧いていないし、他人事のような気もしてきた
なんなら「良地さんがステージからいなくなる」ということについて後回しにして生活したい、考えたくない。

だから明日も通常通り各所の推しに湧くのだと思うし、唐突に良地さんの物真似だってするだろうし、良地さんについて思い出して勝手に悶えるであろう

ただ
良地さんが誰よりも幸せになれますように
良地さんに出会えてから1年半、たった1年半だったけれど本当に幸せでした、ありがとうございました。
ザ・スロットルのベーシストとしての4年間の悔しさや辛さが、これからの生活において報われますように
4年間分の幸せな、楽しい記憶がこれからの良地さんの背中を押すものでありますように

ってのは常に思ってしまうことだと思う

3

5月19日
人と時間割が被らない日ばかり学校に行き、友達と会えない平日を過ごしてしまい寂しくなったので今日の2.3限には絶対に行くぞと堅い決意のもと入眠したものの、寝坊をしてしまい学校に行けなかった。

昨晩は「桐島、部活やめるってよ。」を見た。
1度見たことはあるが、内容は好きではないなあと思った記憶があるのだが、制服姿の東出昌大を拝みたい、その一心でまた見ることにした。
中学、高校生の「人の中身よりも所属している部活で大体のカーストが決められ、空気は所属しているクラスで決まる」あの感じはなんなんだろうか
当時はそれが当然だと思っていたが、大学に入ってみると決してそんなことはないと気付かされた
自分は中学1年から高校2年の6月そこらまでバレー部に入っていて、6月に辞めた
私の学校では初めから帰宅部という選択肢は与えられておらず、必ず部活に入り、その上で辞めなければならない
帰宅部は負け組、地味な子がなるもの、ドロップアウトした人、といったイメージが強かった
バレー部を辞めた私は、どこの運動部の人間よりも楽しそうに生活をしてやろうと決めた
実際、楽しそうに生活を送った、行きたいライブにはお金が尽きるまで行き(と言っても高校卒業時までに出会った好きなバンドは4つしかなく、どれも頻繁にライブをする方ではなかった)クラスでも明るく振る舞い、球技大会ではバレー部のような顔をして飄々とサーブを打って点を稼いだ、バレー部の友達から「しおりはあの時期に辞めて正解だった」と言われた時には心の中でガッツポーズをしたし、今まで話したことのない後輩に卒業式で話しかけられた時も嬉しかった。
しかし、今でも不意に「私は何のためにこうも虚しい努力をしたのだろうか?」と虚無感に襲われることがある
まあ、そんな映画

リビングに降りてクチュくんに会いに行った。
クチュくんは鼻血も舌もヨダレも出していなかったが、寝ているのか起きているのか判別がつかず、しまいには目が見えているのか不安になってしまい鼻先に手を何度も近づけてしまい嫌がられてしまった。

クロくんの横顔をまじまじと見て、この子は全てが真っ黒だから気づきにくいけれども顔立ちがハンサムだなあと見入ってしまった。

ライブに行った
推しは誰よりも輝いていて、今まで見た中で1番楽しそうにしていた。あんなに表情筋を使い続けたことはあったのだろうか?表情だけでなく、動きも多かった。アルコールの摂取を疑うほど、彼はご機嫌だった。推しが笑顔でステージに立っていてくれさえいれば何もいらないこと、また当推しが断トツで1番好きである(推しに順位をつけることは不適切であるとは重々承知しているが、本当に当推しの前にいるときが1番幸せなのだから仕方がない)ことを痛感した。

友達と電車に乗って帰った
主に今日のライブの話や、各自の推しに勝手に沸いたりして過ごしていたら目の前の人が私たちの話を聞いていたらしく、ニヤけていたそうだ、これが華金
「好き」という感情で人を不快にさせることはないのだろう

帰って母親と猫に会った
クチュくんは鼻血を出していなかった
舌もヨダレも出ていた

母親の話によれば、クチュくんはもうドライフードを食べられなくなったそうだ
食欲はあるのでドライフードは口に入れるものの、噛めずにそのまま落としてしまうそうだ
そのため、今日から缶詰に入ったご飯をあげているらしい

1日1日、クチュくんに出来ないことが増えていく
癌というものは、こんなにも速く進行するのだろうか

元気な頃のクチュくんがするように、今日は伸びたまま私の手にしがみついてくれた
人懐っこい目で見上げてくれた

おやすみの挨拶をした、何度もしてしまった。
何度もクチュくんの目を覗き込んでおやすみと言った
この子は明日の朝には目が見えなくなってしまっているかもしれない
もう目が合わないかもしれない
最後にクチュくんの目に映るものが、綺麗なものでありますようにと願った

私は明日もライブに行く

2

5月18日
昨晩は何かと考え込んでしまい、涙を流したりなどし、なかなか寝られなかった
しかし、朝アラームに起こされ、目を開け朝日を浴びたら「クチュくんが癌などということは幻想なのではないか?」という晴れ晴れしい気分になり、意気揚々とリビングに降り、クチュくんにおはようを言いに行った
クチュくんは鼻血は出していなかったし、舌も出していなかった
ただ、目が中途半端に開いていて寝ているのか起きているのか分からなかった
また、口の左側から微量ではあるが(それでも猫にしたら多い方なのだろうか、知りたくないので調べない)ヨダレを垂らしていた
隣にはクーすけとクロくんがいた

トーストを齧りながらドラマを見る母親の目は腫れていた

学校に行き、授業を受け(と言ってもバカでも入れるゼミのゆったりとした授業なので静かに椅子に座ってやり過ごすだけのもの)本を読みながら家に帰り、母親とリビングでお茶をした
クチュくんはアイスが大好きで、冷凍庫からアイスを取り出し、蓋やパッケージを開ける音を聞きつけると走ってテーブルの上に乗っかってアイスを奪おうとする
アイスは猫の食べ物ではないので、今まではほとんどあげなかったし、あげたとしても一口、二口舐めさせるくらいでやめていた
しかし、この状況なので好きなようにしてあげよう、と母はクチュくんにアイスを食べさせることにした
私はイチゴかき氷を食べていて、蓋にイチゴシロップがついていたのでそれをそのままあげることにした
イチゴはお気に召さなかったようで、興味津々に舐めた後、変な顔をして離れて行った

クチュくんは鼻血こそ出していなかったが、舌は出ていた
猫に夕ご飯をあげたが、クチュくんの食欲はなかったようだ
まあ、他のみんなもあまり食べなかったので、朝食べ過ぎたんだなあと思うことにした

両親と晩御飯を食べた
他愛のない話しかしていなかったはずが、突然父が「クチュが死んでしまったら火葬にしようと思う」と言い出した
「命あるものには必ず別れがある、ということを飲み込まなければならない」とも言っていた
その流れで、父と母が骨になってからの話にもなった
「死」が何を意味するかを知らない私にはピンと来ない話だったが、クチュくんを含めたこの家族の中で1番目に死にたいと思った
看取る、という行為をせずに死んでいきたいと思った

また父は、私が一度も葬式に行ったことがないため、次、どんなに遠い間柄であろうと親戚の身に不幸が起きたらその時は必ず私を葬式に連れて行く、とも宣言した
父方の祖母の実家は山形県にあるそうで、そこの葬式というものは、神奈川のそれよりも「お別れ」を具現化したものだという

お別れというのは、どういうことだろう

よくよく考えてみれば、私はお別れという場面に何度も立ち会っている。
アパートから今の家に引っ越すとき、幼馴染の哲くんと。
ピアノ教室の先生と。(ピアノ教室は3度変えているので3回お別れしたことになる)
卒園式。中学受験塾のみんなと。小学校の卒業式。
高校の卒業式で先生たちと。(中高大一貫校なので友達と別れることはない)

しかし、どれも悲しんだことがない
幸か不幸か、会えなくなって悲しいなと思う人とお別れしたことがない
会いたい人には会えるし、会いたくない人には会っていないだけで、会いたい人と会えなくなることがないのだ

お別れというのは、どんな気持ちになるのだろう
お別れした後は、どう過ごすのだろう

1

猫を飼って14年になります
私が小学校1年生の時に母親が近くの森で猫を拾いました
2日で6匹拾いました
初日に拾ったのはララくんとヒメちゃん。ララくんは人懐っこいので母親が抱き上げなくても勝手についてきました。ヒメちゃんは鈍臭いのであっさりと母親に捕まえられました。
その後に拾われたのはクーすけ。
母はそのとこを友達に言いました。
翌日、その友達が同じ森から段ボールを持ってきました。「重さからして1匹入っている」と言って。
3匹入っていました。クロくんとハチくんとクチュくんと名付けられました。
さらにその翌日、同じ森でもう1匹見つかりました。
その子は友達が持って帰りました。ラスト と名付けられました。

クチュくんはお母さんのお乳が忘れられないのか、クロくんの首輪(首が小さすぎたのでカラーゴムで代用していた)をずーっと舐めていました
だからクロくんの首輪だけボロボロになりました


私は大学3年生になりました。猫は14歳になります。人間の年齢にすれば72歳だそうです。

72歳のララくんは、どこが悪いのか存じ上げません(ちゃんと聞き忘れた)が、半年前に貧血や咳、食欲不振で病院に連れていってからみんなと違うご飯を食べています
5kgそこらあって、走るとお腹のお肉が揺れていたララくんはガリガリになりました
ここ最近はご飯も食べるようになり、3.4kgまで増えました。よかった

私が高校2年生の時、クチュくんが10歳の時、クチュくんが熱を出しました
病院に連れて行き、検査をしてもらいました(猫は人間とは違って口がきけないのでやたらと検査をしなきゃならない)
検査を終えて家に帰ったら目が見えなくなっていました
夜間の救急病院に連れて行きました
片方の目は全く見えなくなっていて、もう片方は微量ながら光だけ感知できている、とのことでした
猫の鼻に手を近づけると、顔を寄せてくるのが普通らしいのですが、目が見えないクチュくんの鼻に手を近づけても何もしてくれないのです
先生がクチュくんの頭の上からボールを落としても、目で追わないのです
クチュくんと目が合わないのです
どうやら腫瘍があるとのことでした
本当に腫瘍があるのかは検査をしないと分からないけれど、腫瘍が見つかってもなす術がないとのことでした
絶望とはこのことを言うんだなあと思いながら目が見えないクチュくんを連れて家に帰りました
そんなクチュくんの隣には常にクロくんがいました
赤ちゃんの時、散々首輪をしゃぶられていたクロくんは、10歳になり、目が見えなくなって毛づくろいすらしなくなったクチュくんの身体をずっと舐めてくれていました
その翌々日、クチュくんが家を走り回っていました
クチュくんと目が合いました
クチュくんの鼻に手を近づけたら顔を寄せてくれました
目が見えるようになっていたのです
何故、急に目が見えるようになったかは全く分かりませんが、それから今日までずっと目が見えています

私は大学3年生になりました。
火曜日の一限の民法再履の授業で「期限を定めない債務」についてのお話を聞きました
特に期日は定めないが、必ず履行請求される債務のとこです
例えば「雪が降った日に雪かきをしてもらい、その労力に見合った賃金を支払う」みたいな

今日は2017年5月17日です
3日前、クチュくんは左鼻から鼻血を出しました
2日前、クチュくんは左鼻から鼻血を出しました、ベロをしまい忘れていました。食欲はありますし、熱もないようです。ただ走り回ることをしなくなりました。隣にはクロくんがいます。
昨日、クチュくんは左鼻から鼻血を出しました。ベロをしまい忘れていました。寝る時に目を閉じていませんでした。隣にはクロくんがいます。
今日、クチュくんはベロをしまい忘れていました。
寝る時に目を閉じていませんでした。隣にはクロくんがいます。

調べたら、人間と違って猫はなかなか鼻血を出さない生き物だそうです
片方からのみ鼻血を出している、ということは鼻に腫瘍がある可能性が高いということらしいです
猫がうっかり舌をしまい忘れることはよくあるそうで、そんな猫の写真集も出ているらしいですが、舌先に触れるとしまうのが普通らしいです
クチュくんの舌先に触れてみましたが、しまいませんでした。どうやら口腔内に腫瘍があり、しまえない状況だそうです。
先述した通り、腫瘍があるか調べるのには検査が必要で、それには10万円かかるそうです
また、検査したところで治す手立てがなかったり、腫瘍を切除すると顔がいくらかなくなってしまうそうです。
まあ、癌が進行すれば顔が変形するそうなのでどちらにせよ同じことですが。
目を閉じない理由についてはこれ以上調べたくなかったのでまだ分かりません。知りません。

生まれて20年が経ちます。6月12日には21歳になります。
そんなに経つのに身内を亡くしたことがありません
だから、死というものがなんなのかも分からないし、死を看取ることがなんなのか、どうにもならないものに向き合うことが何を意味するのかが全く分かりません。
クチュくんは検査には連れて行かないつもりです。
だから、クチュくんの顔がいつか変形してしまうかもしれない。
バイトから帰ってクチュくんを見たらヨダレを垂らしているかもしれない。
クチュくんの顔が腐ってしまって異臭を放ち、他の猫が近寄ってくれなくなるかもしれない。
死んでしまうかもしれない。

こんな漠然とした不安を抱えながら日々をやり過ごすことになりました

「死」とはなんだろう
毎日日記を書くことにします

5月17日
クチュくんは癌であると断定した。ソースはネットの情報だけで、検査はしていないけど本当だと思う
母親はとても泣いていた
クチュくんの隣にはクロくんがいた
ララくんが太って嬉しい。
前日、ドラマに沸きすぎて寝られなかったので今日は12時近くに起きた。授業を全て休んだ。
泣く母親を置いてバイトに行った。
バイト先で会った初対面の人とピラニア3Dの話をしたり社員さんと痴漢の話をしたりして帰った
猫を飼っている先輩にポロっとクチュくんの癌の話をしたが、口から出したところで実感が湧くわけでもないと知った
帰り道、白シャツを着た推しがベースを弾く動画が上がっていてあまりの美しさに道端で大きな声を出した。伊達眼鏡をかけた推しが自撮りをあげていた。1時間ほど沸いた。猫が死んでしまっても、こんなことで沸けたらなあと思った。
「猫が死んでしまった」ことと「推しが美しいこと」を切り離してそれぞれの感情に忙しくなれたら、と思った。
なんなら猫が死んでも一生実感が湧かないままやり過ごせたら、と思う。切に思う。
家に帰ってリビングへ直行し、クチュくんを撫でた。
鼻血は出ていなかったし、舌も出ていなかったが目を閉じていなかった。いたたまれなかったので、目を閉じてやった。目が見えているか不安になり、鼻に手を近づけたい衝動に駆られたが怖くなり、何も見なかったことにして、1人寝られずに背中を引っ掻いてくるハチくんを撫でた。

車窓からビールをこぼす


こんにちは
ここ最近はそこらへんのB級映画になりそうな生活をしておりました
箇条書きでもすればいいのでしょうか

ブランコに乗っていたら子供にバカにされたり
お茶しに行く流れでビールを飲んだら全てのやる気がなくなり授業に行くのをやめてシャボン玉を公園で吹いていたら子供にバカにされたり
好きなバンドがオールナイトイベントに出るというから出向いたものの、思いの外ライブがつまらなくて、彼らの出番後1発目にDJが流したTWISTIN' THE NIGHT AWAYでその日1番のテンションの上がり様を観測したり(転換BGMというのは本当に馬鹿に出来ないなあと痛感した)
1日家に篭って映画を見たり
家の鍵にガタがきて開きにくくなったり
トイレのスイッチのバネがバカになって電気がつけられなくなったり
推しを増やしたり
白い建物の美しさに涙を流してみたり
ストレスで胃腸炎になって痩せて喜んだのも束の間、食欲が戻ってしまったり
ヒーローは派手な音を立ててバイクでやってくる、という昭和の漫画のような話が本当にあるんだと知ったり

4時間かけて組んだ転換BGMが派手に滑ってしまったり
憧れの人の頭越しにライブを眺めたり(恐らくライブ自体はそんなに好みではなかったが、自分の中ではかなり甘美な記憶であるし、憧れの人のノリ方は背が低い割に治安が悪かったがそこも愛おしいと思う)
初めて自分がライブハウスで知って好きになったバンドのライブを4年半ぶりにドリンクカウンターから見て感慨深くなったり
30分のライブに6,000円出したものの、そのライブが楽しくなくてしばらく落ち込んだり(みんなが手を叩く中、ドヤ顔の推しがたった1人拳で自分の胸a.k.a body&soulを叩く光景に6,000円出したと思うことで落ち着いた)
整体師に彼氏の有無を聞かれ、いないと言ったら店内の共有事項だといわんばかりの大きな声で「彼氏がいない!」と復唱され、苦笑いしたり
熱量はそのまま人に伝わらないと知ったり
友達の家で起きて公園に散歩しに行ったり
椅子を壊してしまったり
無駄にガチャポンを回したり
コンビニの置き傘を盗む友達を眺めたり
3年ぶりに天の川なるものに居合わせてしまい、耐性がなくなったことに気づいて落胆したり
ゼミ生の変な女に絡まれたので「サビでは無駄に手を挙げてラババンを得意げに何個もつけるバンギャですか?」と聞いて第一印象どころか第二印象まで悪くしてしまったり

そんな生活をしておりました
多分これに「気がつけば付き合っていた東出昌大似の年上の彼氏と惰性で半同棲をし、これは愛なのか執着なのか分からなくなっているが考えないでいるうちに全く気にも留めていなかった千葉雄大似の後輩に告白されて気づけば一夜を過ごしてしまった」「サンダルで海辺を歩いてそのまま昼寝をして風邪を引く」という項目でも足されれば完全にB級映画の主人公になれたはず

ちなみにこのB級映画の結末は「周りに流されるようにして何も考えずに就活をし、何となく拾ってもらった会社に勤め、そこそこのお金をもらい、目の前の仕事をこなす毎日を送り、斜め前のデスクの冴えない男性と何となく結婚する」です

オタクは推しに似て、推しはオタクに似るという通説がありますが、多分このB級映画は私の推しが最も嫌うどころか軽蔑する類のお話ですね
それでも私はこんな生活を愛でたいと思う

キラキラ感と共犯意識

3月の目標 文化的生活

1日
テング酒場は安くてうまい
2日
真面目は強い
3日
アツさを噛み締めて帰宅 自分の中にも多少なりともアツい部分があるんだなあと気付いた
4日
「チェックインはオタクのたしなみ」「おいでなされよ!」2ヶ月ぶり235472回目の惚れ直し。
ミルキーウェイのスタッフさんは推しが飛ばしたグラサンを回収してくれるらしい。ushのグラサンは今日も生き延びた。
5日
「友達の友達」を5人介せば世界中が繋がってみんな友達になれるらしい
6日
しおちゃんがんばれ
7日
カルテットを見て号泣そして二度見
8日
夢でも推しに沸いている
2ヶ月ぶりに会った常連はゴマを持ち歩かなくなっていた
9日
重大発表の差
10日
推しを増やしてしまってやりきれない
11日
コメダ珈琲の厚切りパンは本当に美味しい
12日
学歴至上主義と青春コンプ
13日
整体はすごい
「狐の威を借りる虎」に気をつけろ
14日
「この子は小学生気分が抜けていませんね」
一夜にして第一〜第四出動まで終わらせる産業効率化
15日
推しの一般男性がインスタをフォローしてくれたらしいが、私のインスタはステージの上の推し大好き大好きbotなので不都合でしかない
「40にもなって家族割」「右京さんは無駄なことはしない」
16日
梅のあんかけオムライスという名の島
17日
ミッションインポッシブルもミッションコンプリートも結果は同じ
18日
推しの整髪料と櫛の種類を知れるからSNSは素晴らしい。推しの美しさが増していて、国が1つ潰れた。
19日
Chuck Berry、安らかに。ヒーローの降臨
20日
圧倒的優勝
21日
「7階に住むと飛行機雲の端から端まで見える」
22日
ジェントルはミッキー
23日
銀のエンゼル
24日
20代のうちはやりたいことをやりたいようにやっていいらしい、あと9年もない
25日
物事がすんなり進みすぎて全て疑うしかなくなってしまった
26日
眠りの質の低下
27日
早寝
28日
みんな〜〜しおりが先輩になったよ〜〜
29日
キネマ倶楽部のお立ち台は私の推しのためだけにある
30日
チャーミングの暴力
31日
「プールの補講日」の青さ

4月1日
クリエイティブ合コンを断ってしまった
2日
犬と28歳の男の子の区別がつかない隣人
3日
神保町には王将がない
4日
推しが「春」と定義すればたちまち春に
推しのダサいネックレスに動揺が隠せない
5日
首にタオルかけてる人を蛮族と呼んでいたからか唐突な圧縮に殺されかけた
6日
18時頃からガォー。#怪獣
7日
初めてのフォトショに困惑、はじめまして
8日
同期のチャリンコのチェーンが焦げたらしい
9日
2,000枚の写真どうするどうする問題


以上が私の春休みでしたが、ご存知の通り平凡でしたありがとうございました平凡に勝るものはありませんね