昨日も明日も暇

日本語弱者が頑張って文字を書いた

4

5月20日

21時3分 世界で1番大好きな推しがバンドを脱退する、との報せを受けた


9時40分 起床
前日の私は、推しへの気持ちを高まらせてしまっていたので「朝起きて初めて耳に入れる音は推しのベースの音がいい」と思いつき、アラームを推しがイントロを弾いている曲にしていたらしい

クチュくんに会いにリビングに降りた
クチュくんは鼻血もヨダレも舌も出していなかったし、目が合った

「ロック」Tシャツに腕を通した
向後さんがこのTシャツを見るたびに「ロックじゃん笑、いいね笑」って言ってくれたなあ、と1年前の懐古をした

12時30分 フェスの無銭ステージにSANABAGUN.が出ると聞いて友達と横浜に行った
やっぱりサナバは格好良かったし、サナバの遼さんはスーパースター感が強くて本当に格好良かった

16時そこら オタクの友達と沸き散らかしたり、たまたま遭遇したアリちゃんや翔一さんたちとヘラヘラしたりなどした
どんな流れでそうなったかは忘れたが、「JETPACKという曲でメンバーのみなさんが客に拍手を促している中、1人だけドヤ顔で拳で彼の胸a.k.a. body and soulを叩くベーシスト」の真似を4月23日版、30日版、5月19日版の3パターン披露した

オタク友達と海を見たり、ご飯を食べたりした

ご飯を食べながらスロットル懐古が始まり、それぞれが持つメンバーの愛しい写真のAirDrop大会が始まった
良地さんのベースのストラップ、シートベルトみたいだよねえ〜〜って話をしたら唐突にオタク友達が「シートベルみがある」と謎の言語を発していた
色々な時期の懐古をした
推しの名前のスタンプがあり、購入を真剣に検討した
スロットルへの愛が深まった

20時ちょい過ぎ 解散
解散する時にはスロットルのMCでのメンバー紹介の際、誰よりも可愛いベーシストによる「ん〜〜っピース!!!!」の真似をした
家が一駅しか変わらないオタク友達と2人で電車に揺られた
電車の中で、今日得たスロットルメンバーの愛しい写真を眺めて沸いたり、今日のサナバの話をしたりして楽しい時間を過ごしていた

21時3分 オタク友達のグループラインが動いた
スロットルのツイート通知が来ていた
「スロットルからの大切なお知らせ」と題されたものであった
スロットルからの重大告知は重大でないことが多い、特に遼さん周辺の重大告知が。
「遼さん単体のホームページを作りました」「遼さんが坊主になりました」そんなもん
オタク友達の間では「大切なお知らせ」系はネタになりつつあった
「次は誰が坊主にするんだよ〜〜(☝ ՞ਊ ՞)☝」くらいのもの

21時3分 世界で1番大好きなベーシストの脱退の報せを受けた

隣に座っていた友達は肩を抱いてくれたが、私は泣けなかった
公式サイトを開き、彼が脱退すること、5月31日が最後のライブになること、その代わり2人増えることを確認した
スクロールすると彼らのコメントまであり、読もうとしたら友達に「今は見ない方がいい」と言われた
友達は泣いていた
暫くは見ずに放置をしていたが、やはり読みたくなったので読んだ
幸か不幸か、推し、つまり良地さんによるコメントは本当に素敵だった。最後なのに素敵だった。
彼の頭の良さ、力強さ、優しさ、人柄がよく表れている文章だった。
そして辛いほど、彼の声でその文章が再生されてしまった。
その文章を読むことで、更に好きになってしまった。11日後にはお別れをするのに。
脱退についての他のメンバーからのコメントも読んだ。泣けなかった。
脱退の報せを受けて初めに口にした言葉は、「今か〜〜」だったと思う
また、初めに頭に浮かんだことは、良地さん、昨日は寝られたのかなあ、辛かったかなあ、今はご飯食べられてるのかなあ、だった
あとは遼さんのコメントを見て「良地さんが内緒にしてるんだから先生やってること言うなよ!!いつもバラすのは遼くんだよ!!」と軽口を叩いた

最寄駅に着き、2人で降りて6月23日のサナバのワンマンのチケットの発券をした
ステージの上の推しが一般男性に戻ろうが、世界中のライブハウスで音は鳴るし、新宿駅東南口でストリートライブをするバンドマンもいる

友達と別れ、1人になってしまった

家に帰ってクチュくんに会った
クチュくんは階段を駆け上り、駆け下りていたし、目も見えていたし、鼻血もヨダレも舌も出していなかった
母親によると、今日はドライフードも食べたらしい
失明が急に治った日のように、鼻だか口だかにある癌も急になくなったのかなあ、と思ったし思いたい
同じように、推しの脱退も嘘だと思いたい

たしかに、脱退は一種の門出であるし、
彼の意思による脱退なので、それを「嘘だと思いたい」と言ってしまうのはあまり良いことではないのだと思う

また、新体制についても発表されているのだから新体制を楽しみに待ち、「新しいステップに立ったんだね!彼らは未来を見ているね、行こう、最後まで!」と言うことが模範解答なのではないかとも思えてくる

しかし物事はそう簡単には進んでくれない
良地さんがステージからいなくなってしまうのが本当に嫌で仕方がないのだから

私が初めてスロットルのライブを見たのは2015年12月31日だった
その日に「良地さんは昼間、先生をやっている」とMCで聞いた(これについては箝口令を敷かれ大晦日に来た人だけの秘密、のような空気になった が脱退についての遼さんからのコメントに書いてあったのでもう言ってしまう)り、
その後、スロットルが5人で出なくても許されるようなイベントや、出演の有無をバンド単位ではなく演者一人一人の意思に任されているようなイベント(伝わるだろうか?このニュアンス)にほとんど良地さんが出ないことに気付いたりして、この人はいつかはステージから降りてしまうんだろうなあ、辞めてしまうんだろうなあ、と漠然とした有限性を根底に抱きながらライブに通っていた
ワンマンに良地さんがいないこともあった
残されたメンバーは「元気出せ良地!」とその場にいない良地さんの名前を叫び、ファンも同様に叫んでいた
私はそれを眺めながら、いつか良地さんは辞めてしまうだろうし、この景色に今のうちに慣れておかなきゃいけないなあと思ったりもした
ちなみにその日の記憶はそれしかない

年明けも怖かった
教員に昇進やらなんやらの通達がいつ来るか分からなかったが、担任の先生とやらになったらバンド活動をやるには厳しいものがあるだろうなあと思っていたので、その通達が来たらスロットルを辞めるのだろうと思い、1月から4月が始まるまでずっとヒヤヒヤしていた
4月を迎え、笑顔でステージに立つ良地さんを見て、今年いっぱいは大丈夫なんだなあと勝手に安心した

それで、今かあ。

良地さん、辞める決断をするの辛かっただろうなあ
みんなに言う時も辛かっただろうなあ
お腹も身体も弱いから体調崩したりしたんだろうなあ
今日は眠れてるだろうか、昨日は眠れたのだろうか
ご飯は食べたかなあ
良地さん、ありがとうより先にごめんなあが出る(そういうところも好き)し、最後の日も謝っちゃうのかなあ、嫌だなあ、喜劇屋さんの異名を持つ良地さんのオタクをやってるんだし、爆笑しながら送り出さなきゃなあと堅く誓った
良地さんには誰よりも幸せになってもらいたい
本当に幸せになってもらいたい
良地さんが笑うとつられて笑っちゃうくらい、こっちまで多幸感に包まれてしまう、それくらい良地さんの笑顔っていうのはすごいんだから
パァア!!って音がするくらい、顔から光が出るんじゃないかってくらいの笑顔なんだから

残されたメンバーの4人も辛いよなあ、想像も出来ないくらい辛いよなあ
私より前にスロットルを追いかけ始めた人たちはもっと辛いんだろうなあ

ある日を境に大好きな人がステージからいなくなることがどんなものなのか想像がつかない
大好きな人の代わりに知らない人がベースを弾いている風景も想像がつかない
私はどこで新しいスロットルのライブを見るのだろうか
下手(いつも良地さんがいるところ)にずっと張り付いていたので、いなくなってしまったらどこに立っていいのか分からない
猫の死を想像出来ないのと同じくらいに分からない
ただ、漠然と「辛いだろうなあ」としか思えない
これだけ長々と述べているが実感は湧いていないし、他人事のような気もしてきた
なんなら「良地さんがステージからいなくなる」ということについて後回しにして生活したい、考えたくない。

だから明日も通常通り各所の推しに湧くのだと思うし、唐突に良地さんの物真似だってするだろうし、良地さんについて思い出して勝手に悶えるであろう

ただ
良地さんが誰よりも幸せになれますように
良地さんに出会えてから1年半、たった1年半だったけれど本当に幸せでした、ありがとうございました。
ザ・スロットルのベーシストとしての4年間の悔しさや辛さが、これからの生活において報われますように
4年間分の幸せな、楽しい記憶がこれからの良地さんの背中を押すものでありますように

ってのは常に思ってしまうことだと思う